結晶シリコン型発電パネル
結晶シリコン型の太陽光発電パネルには、多結晶シリコンと単結晶シリコンの2つの種類があります。
パソコンなどに使用されている単結晶シリコンの方が発電効率は高いのですが、生産コストが高くなります。
多結晶シリコンの発電パネルが作りやすく、多くのメーカーで採用されていました。
しかし最近では発電効率の高さが重視されているので、太陽光発電のパネルとしては単結晶シリコンが増えてきているようです。
結晶シリコン型太陽光発電の発電効率は、アモルファス型よりも高くなります。
屋根に置く太陽電池パネルの設置面積を少なく出来るので、屋根面が狭い住まいでも採用しやすくなります。
寿命についても、20年以上の長さを持つので有利です。
屋根の太陽電池パネルの交換には設置する際のコスト以上に費用がかかるので、寿命が長いことは効果的なのです。
結晶シリコン型発電パネルは、長い目で見ればアモルファス型の発電パネルより必要なコストを減らせることになります。
結晶シリコン型発電パネルの弱点は、アモルファス型よりも生産する際にエネルギーがかかる点です。
結晶シリコンはアモルファスと比べてかなり厚みがあるので、生産に必要なエネルギーが大きくなります。
ただ実際の使用条件を考えると、10年でアモルファス型発電パネルを交換するよりも、結晶シリコン型発電パネルを使って20年使用する方が周囲の部品や工事の費用を減らせるという利点もあります。
また夏の暑い時期や若干暗くなった時に発電効率が落ちてしまう点も、弱点となります。
電気が一番必要とされる夏の暑い時期に発電量が少なくなるので、せっかくの晴天を最大限に生かせないこともあります。
朝夕の薄暗い日光での発電効率が良くない点も、年間の発電量全体で考えれば効率が落ちる要素となります。
結晶シリコン型の太陽光発電パネルは、生産に必要なエネルギーと寿命の長さのバランスが良い点が最大の特徴です。
一度設置してしまえば、少ない維持費で発電を続けることが出来るのです。
さらに発電の効率も高めなので、設置面積が少なくて済むという利点もあります。
しかし温度が上がったり、若干暗い時には発電効率が落ちるというところが弱点です。
条件次第では、年間トータルでの発電量が大きく減ってしまうことも考えられるので、設置する地域の気候をよく検討することが不可欠な発電パネルといえるでしょう。
発電パネルは、作られる材料や製法によって幾つかに分類されます。
その中の、金属系発電パネルの特徴を確認してみましょう。