ソーラーシステム設置のポイント
ソーラーシステムを住まいに導入する場合、空気式と水式では設置するポイントが大きく違ってきます。
そこで2つ各々について、設置するポイントをチェックしてみましょう。
まず空気式のソーラーシステムは、住まい本体と密接につながる作りとなります。
集熱部分では屋根面の集熱面だけでなく、小屋裏に空間を作ることがあります。
集熱する面積によってはかなり大きな空間になることもあるので、小屋裏スペースの作りが大きく違ってくるのです。
蓄熱部分は通常基礎のコンクリートを利用しますが、この部分をしっかり断熱する必要があります。
コンクリートから住まいの外部に熱がもれてしまうと、その分だけ暖房できる熱も逃げてしまいます。
さらに集熱部分と蓄熱部分をつなぐダクト(パイプ)が必要です。
小屋裏から基礎までつながるので、部屋の中で かなり目立つ場合もあります。
また、住まい全体の断熱性能を高くすることも必要です。
昼の間に蓄えた熱で1日中、住まい全体の暖房を行うことになります。
そこで住まいの断熱性能が悪いと、蓄えた熱がすぐに逃げてしまうので、1日の暖房が出来なくなってしまいます。
そうならないように、住まいの断熱や気密性能を上げることが必須なのです。
空気式のソーラーシステムは、住まいのつくりと密接に関係がある装置です。
住まいの計画に制限が出たり、設置費用も高くなりがちですが、住まい全体を暖房できる快適さは大きなポイントとなります。
水式のソーラーシステムは、設置のしやすさでは大きなアドバンテージがあります。
屋根面に設置する集熱パネルと、庭などに設置する貯湯槽の二つが設置できれば、後は不凍液やお湯や水の管をつなぐだけです。
設置コストの面でも、比較的リーズナブルと言えるでしょう。
太陽熱温水器には及びませんが、設置コストを光熱費の減少で回収しやすいので、経済的でもあります。
ただ床暖房を併用する場合は、床の工事が必要になったり、補助給湯器を床暖房対応の製品とする必要があります。
ソーラーシステムを住まいに設置する場合、集熱部分が効率よく熱を集められることが最も重要です。
南に向いた屋根面だけでなく、その傾きも大切です。
集熱部分の屋根の傾きについては、多少角度が違ってもロスが少ない製品もありますが、ベストにならないのは確かです。
一番太陽光をしっかり受けたい時期は冬です。
そこで集熱面を冬の昼頃の太陽高さに対して、直角に面するように屋根の向きや傾きを設定することが、ソーラーシステムを最大限に生かす設置のポイントなのです。
水式のソーラーシステムと空気式のソーラーシステムの暖房には、かなり大きな違いがあります。
その違いについて、しっかりチェックしてみましょう。