風力発電のプロペラ型と垂直型の違い
住まいに設置する風力発電で使用する羽根は、一般的の良く見かけるプロペラ型と縦長の垂直型の2つが主流です。
それぞれに特徴があるので、設置する地域に適したタイプを選ぶことが重要です。
まずプロペラ型は回転軸が水平で、プロペラ飛行機のプロペラと同様な形状の羽根を使用します。
風力発電としては最も一般的な形で、商業発電用の巨大な風力発電機にも採用されています。
効率よく発電するためには、プロペラが常に風上側に向く必要があります。
そこで左右に自由に回転するモーター部分に板をつけることで、自然と風上にプロペラが向くように出来ています。
プロペラ型の特徴は、他の羽根の形に比べて発電の効率が高いという点です。
風をとらえてモーターを回転させる力が強くなるので、効率よく発電が出来ます。
形状もシンプルになるので、作りやすいという点も特徴です。
弱点は、一定以上の風の強さが必要になるという点です。
発電し始める風速が2.5m/sくらいからなので、若干強めの風が吹かないと発電してくれません。
風の弱い地域では、発電量が極端に少なくなってしまう可能性もあります。
垂直型では、垂直軸と縦長の羽根を組み合わせることで発電を行います。
縦長の外観となり、風の向きにかかわらず発電できるという特徴があります。
縦型の羽根が軸の周囲に並ぶ形で風をとらえるので、風向きに影響されないのです。
垂直型の一番の特徴は、発電を開始する風力が少なくて済むことです。
風速が1.2m/sから1.6m/sほどの弱めの風でも発電を開始するので、発電している時間が長くなります。
さすがに風が弱いときは発電量は少なくなりますが、ゼロではありません。
弱点としては、発電の効率ではプロペラ型に及ばないところです。
軸が長く羽根を支える為に力のロスが生じやすく、発電効率の点では不利となってしまいます。
プロペラ型と垂直軸型を比べると、設置する地域に吹く風の特長によって選ぶことが大切です。
プロペラ型は、風が比較的強い地域に向く羽根方式です。
垂直軸型は、比較的風が弱くても発電してくれる上に縦長で目立たないので、設置場所をあまり選ばないという特徴があります。
発電効率や製品の種類の多さで考えるとプロペラ型が有利なので、プロペラ型を基本に、風の強さが足りない地域では垂直軸型の設置を検討すれば、あなたの住まいに最適な羽根を上手く選べます。
風力発電は設置する際に費用がかかります。
そこで発電できる電気で設置費用を回収できるのか、気になるところです。